光触媒消臭剤は酸化チタンや酸化タングステンといった光触媒に光を照射する事で起こる酸化還元反応を利用した消臭剤です。
現時点では解明されていない部分も多々ある光触媒技術ですが、魅力的な分野ゆえに数多くの研究が行われており、今後の技術発展が期待されています。
このページでは光触媒技術を利用した光触媒消臭剤について簡単に説明したいと思います。
消臭剤に使われる光触媒の機能
光触媒が紫外光を吸収すると「強力な酸化還元作用」と「超親水性」という二つの機能が発現します。
消臭剤に使われているのは前者の「強力な酸化還元作用」です。
しっかり説明しようとすればかなり長くなりますので、簡単に説明させてもらうと…
紫外光が物質(酸化チタン等)に当たると、それ自体は変化しませんが、周囲の化学反応を促進する力が発現します。
その力によって空気中の酸素や水から強い酸化力を持つ「活性酸素」を作り出し、有害な化学物質やウイルス、細菌等を分解したり失活化するのです。
もっと簡単に説明すると、光触媒の表面に光が当たる事で周囲の悪臭やばい菌を消したりやっつけたりできるという事です(これはさすがに端折り過ぎですが…)。
光触媒消臭剤はこの機能を利用した製品です。
光触媒消臭剤の特徴
理論では非常に優秀な光触媒技術ですが、冒頭でも少し述べたとおり、まだまだ未成熟な技術であり、機能を十分に活かしきれていません。
実際、有害物質等の処理についても効率、量ともに他の技術に劣っているため、それほど普及していないのが現状です。
しかし、課題だった狭い紫外領域(380nm以下)を不純物を加えて広げ、可視光(太陽光や白熱灯、蛍光灯等)を吸収できるようにしたりと研究はすすんでいるようです。
消臭剤においてもまだまだ他の種類と同じくらいの消臭力を持つには至っていません。さらに価格も非常に高いものが多いです。
ですが、光触媒消臭剤の継続的な消臭効果はとても魅力的だと思います。
例えば、ペットのトイレ周辺の壁や床にスプレーして光触媒の力を継続的に受ける、車のシート等の布製品にスプレーして汚れや臭いが付きにくくする等、面白い使い方ができます。
安全性もそこそこ高いので、個人的にはカーテンやカーペット等の布製品に使ったり、衣類にスプレーして体臭を軽減したりといった使い方がおすすめです。
おすすめ商品
光触媒消臭剤に最低限求められるのは可視光を吸収できるかどうかですが、このルネキャットは酸化タングステンを使用する事で可能にしています。
ただし、当然ながら完全に吸収できるというわけではありませんので紫外光に比べるとかなり効果は落ちます。
消臭効果はお世辞にも高いとは言えませんが、光触媒のメリットである持続性は魅力的なので、汚れがつきにくい布製品や壁紙などに使うとよいでしょう(洗うと効果はなくなる)。
シミや色合いの変化が気になる布製品や皮製品などへは使わない方がよいと思います。
その他の商品としてはスーパー光ミストなども可視光を使える光触媒製品です。
参照