ハイターとピューラックスの違い

ハイター

ハイターは衣料の漂白や除菌・消臭用の塩素系衣料用漂白剤ですが、主成分が次亜塩素酸ナトリウムなので本来の目的以外でもさまざまな用途で使用されています。

ハイター以外にも次亜塩素酸ナトリウムを主成分にする商品にはキッチンハイターやピューラックス、ミルトンなどが存在します。

ちなみにピューラックスとミルトンの違いは次亜塩素酸ナトリウムの濃度です(ピューラックスは6%or10%、ミルトンは1.1%)。

ハイターはピューラックスやミルトンに比べてとても安価なのでハイターで全て対応できるならそうしたいものですが、実はハイターとピューラックスではいろいろと違う点があります。

このページではハイターとピューラックスの違いについて説明したいと思います。



商品についての説明

ハイター

成分は水、次亜塩素酸ナトリウム(製造時6%)、水酸化ナトリウムで、pHは約13の強アルカリ性。

ハイターとよく似たキッチンハイターはこれにプラスして洗浄力をアップさせるための界面活性剤がはいっています。

除菌・消臭力に大した効果をもたらさない水酸化ナトリウムをいれている理由はアルカリ度を高めるため

次亜塩素酸ナトリウムはアルカリ度が高いほど濃度低下が起こりにくく安定しやすいので、水酸化ナトリウムを後から添加する事でアルカリ度を上げているのです。

医薬品のように短い期間品質維持をするだけなら水酸化ナトリウムをいれる必要はありませんが、雑貨品であり小売店で棚置きされていつ売れるか分からないハイターは、製造から最低3年間は次亜塩素酸ナトリウム濃度が3%以下にならないようにというメーカー基準に従ってつくられています。

濃度低下は概ね1年で1割程(例.1年で6%→5.4%)。ただし保存状況にもよるのであくまで予想濃度低下となります。

次亜塩素酸の除菌力や安全性※1を考えれば水酸化ナトリウムをいれない方がよいのは誰もが分かっている事ですが、品質維持のための苦肉の策でしょう。

それと次亜塩素酸濃度についてですが、よく間違えるのがハイターの次亜塩素酸ナトリウム濃度が6%だと思っていること

6%というのはあくまで製造時であって、製造日時が記載されていない以上(雑貨に製造日時記載の義務はない)、次亜塩素酸ナトリウム濃度は3%として考えましょう。実際メーカーは3%程度で使用方法を計算しているはずです。

ノンエンベロープウイルスなどの除菌対策にハイターを薄めて使うようにすすめているサイトがよくありますが、公のサイトですら6%で計算しているところもあるので注意してください。

次に用途についてですが、ホームページを見ると衣料の除菌や消臭、シミの漂白などが主な用途として記載されています。

ハイターの使用用途
●黄ばみ・黒ずみの漂白●衣料の除菌・消臭●赤ちゃんの衣料の漂白

<使い方>
【洗たく機・手洗いで】
●洗たく用洗剤と一緒に使う。(ステンレス槽の洗たく機でも洗たく可)
<使用量の目安>
洗たく機:水30Lに70ml(キャップ約3杯)
手洗い時:水5Lに12ml(キャップ約1/2杯)
●食べ物、飲み物、血液、汗によるシミの漂白
<使い方>
【つけおきで】
●約30分(2時間以内)浸し、水ですすぐ。(生地を傷めたりすることがあるので2時間以上は浸さない。)
<使用量の目安>
●1Lの水に10ml(キャップ半分弱)※キャップ1杯は約25ml

引用:花王株式会社-ハイター

使用上の注意には”用途外には使わないように”と記載されています。

ここでひとつ豆知識ですが、ハイターには他にも病院用ハイター※2という商品があります。

病院用ハイターと聞くと病院で使われる事を目的として厳しい検査を受けた商品だというイメージはありませんか?

ですが、病院用ハイターとハイターの中身にはほとんど違いはありません。違うのは明示された使用用途だけ。

ハイターは一般家庭での洗濯に重きを置いて、病院用ハイターは病院用の用途や使い方に重きを置いて分かりやすく書いているだけなのです。

その背景にはメーカーが設定した使用用途以外の使い方をした場合は責任を持たないという姿勢があるのかもしれません。変な使い方をされて事故でも起こされたらたまったものではありませんから。


1強アルカリ性なので付着すると蛋白質を溶かしてしまう(アミド結合を加水分解するため)。皮膚ならすぐに洗い流せば問題はないがもし目にはいったら失明する可能性も考えられる。さらに水酸化ナトリウムはきれいに除去しないと皮膚深部まで徐々に侵される可能性もある。

2メディカルハイターという商品もあるが、こちらは医薬品でありピューラックスと同タイプの商品。