微生物(バイオ)系消臭剤は、微生物の力で悪臭を分解したり、悪臭成分を作り出す細菌を抑制する消臭剤の事です。
一口に微生物系消臭剤と言ってもたくさんの種類があり、納豆菌や乳酸菌、酵母菌などを単独もしくはミックスして作ります。
バチルス菌(納豆菌)や有用微生物群(EM、Effective Microorganisms、生みの親である比嘉教授が作った造語)などを使用したものが有名ですが、後者については政治や宗教など複雑な問題が絡んでいるようなので一切関与しません。
このページではEM菌以外の微生物系消臭剤について簡単に説明したいと思います。
微生物系消臭剤のメカニズム
微生物系消臭剤にもさまざまな商品があり、全て同じというわけではありませんので有名な”えひめAI”を例に挙げて説明してみます。
酵母や乳酸菌、納豆菌などによって、アンモニアやアミン類といったアルカリ性悪臭物質を中和し、硫化水素などの腐敗性悪臭物質に対しては腐敗を抑制する事で消臭します。
もっと簡単に説明すると、微生物に悪臭のもとになる成分を食べさせたり、悪臭成分を作り出す細菌を食べさせる事で消臭するという仕組みです。
微生物系消臭剤の特徴
何種類かの微生物系消臭剤使ってみた感想ですが、即効性についてはあまり優れておらず、ある程度の時間をかけてゆっくり消臭していく感じでした。
微生物の力で消臭するというメカニズム上、効果を発揮する数まで増殖を待つ必要があるからかもしれません。
消臭効果については植物性消臭剤と同じくらいで塩素系消臭剤に比べると一段落ちると感じました。
使ってみて良かったと思ったのは玄関や屋外の消臭。
猫が玄関のコンクリート部分にマーキングした時や、犬に駐車場の土部分におしっこされた時に微生物系消臭剤を使った時は高い効果を感じました。
素材の深い部分で増殖して、ある程度時間をかけて悪臭成分や細菌を食べるという仕組みが上記のようなケースには適しているからでしょう。
安全性が高い点も高評価です。どの微生物系消臭剤も基本的には無害であると説明しています。
ただし、真っ当な企業や店は製品を飲用したり人体へ使用する事を禁じています。
これは微生物系以外にも言える事ですが、医薬品や動物用医薬品以外の製品を効果効能を謳って人や動物へ使用する事をすすめる行為は薬機法違反となります。
微生物系消臭剤の中には猫や犬の口内炎に効くなど薬機法を無視した使い方を推奨しているものもありますが、あくまで雑貨品であり効果効能が証明されたものではないという事を忘れないでください。
これらの行為を企業や店側がすすめるなどもっての外です。コンプライアンス意識が欠如していると思わざるを得ません。
微生物系消臭剤は各種悪臭の消臭やハエなどの発生抑制(殺虫剤ではない)、水質浄化、堆肥の発酵期間短縮などが主な使用用途です。
おすすめ商品
長年販売されている微生物系消臭剤のパイオニア的存在です。
納豆菌バチルスを使って悪臭を分解するという仕組み。
使い方は、粉のまま密封されていない瓶やティーバッグの袋などに入れて臭いが気になる部分に置いたり(重曹のような使い方)、約100倍くらいに希釈して水溶液として使ったりとさまざまです。
使い方によってかなり効果に差が出る商品なので商品説明をよく読んで使うとよいでしょう。
消臭効果は用途によっては効き、用途によってはあまり効かないといった感じです。微生物は目に見えないので難しいところですね。
あとは手間さえかければ自分でもつくれる”えひめAI-2(マイエンザ)”もおすすめ。
その他の微生物系消臭剤はほとんどEM系(有用微生物群とか〇〇微生物群などと記載)なのであまりおすすめはしたくないです。
参照