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重曹のよくある疑問点(保存や効果、安全性等)

重曹ベーキングパウダー

重曹は料理・掃除・洗濯等、日常生活のさまざまな場面で私たちの役に立ってくれるありがたい商品です。

ただ、用途や使い方は知っていてもそれ以外の事については意外と知らない事も。

このページでは重曹のよくある疑問点について書いていきたいと思います。



重曹とベーキングパウダーの違い

重曹の英語名は”baking soda(ベーキングソーダ)”でベーキングパウダー(膨らし粉)によく似ているので混同されがちです。

ベーキングパウダーは重曹に酸性の物質や分散剤を加えたもので、発生する炭酸ガスによってパンやケーキを膨らませる作用があります。

見た目はそっくりですが、使い方や分量、効果等は違い、膨らし粉として使う場合も用法が違います。

膨らし粉として使う場合の基準
一般的に他に酸性の材料が十分含まれる場合や焼く時間が比較的短い場合は重曹が使われ、酸性の材料が少なかったり焼く時間が十分長い場合等はベーキングパウダーを使うとよいとされています。
例.重曹(クッキー、パンケーキ等)、ベーキングパウダー(ケーキ、ビスケット等)

セスキや炭酸ソーダとの違い

重曹によく似た商品として”セスキ炭酸ソーダ”や”炭酸ソーダ”があげられます。

特にセスキ炭酸ソーダについては重曹よりも推す人が増えてくるほど認知されてきた商品ではないでしょうか。

これらの商品は重曹とも関連性があり、たとえばセスキは重曹が地中に存在している時の形だったり、炭酸ソーダは重曹水を煮立てる事で変化するものです。

重曹のつくりかた
・塩を原料にしてつくる・・・岩塩を水に溶かし電気分解→炭酸ガスを添加すると結晶化した重曹が完成します。
・重曹の成分を含んだものからつくる・・・重曹成分を含んだ鉱石等を水に溶かす→炭酸ガスを添加し結晶化した重曹を取り出す。元々重曹成分を含んだものを使う事で一工程(電気分解)省く事ができます。

大きな違いはpHと研磨作用。

重曹のpHは8程度ですが、セスキは10程度、炭酸ソーダは11程度です。

アルカリが高い程洗浄力がアップしますので、セスキや炭酸ソーダは重曹よりも汚れをよく落とす効果があるといってもよいでしょう。

ただし、重曹水を煮立たせたり、熱湯で溶かす事によって同じ効果が得られます(pHが同程度まで上がる)。

それとpHが弱アルカリ性である重曹は肌や皮膚に対して優しいですが、強アルカリ性に近いセスキや炭酸ソーダは刺激性があり、安全性においては重曹に軍配が上がるでしょう。

次に重曹には研磨作用がありますが、セスキや炭酸ソーダにはありません。

私たちは物事にすぐ優劣をつけたがりますが、これらに関してもどちらが優れているというのではなく、用途に応じて使い分けるとよいかと思います。

重曹の使用が適さないもの

重曹は安全性が高いのでさまざまなものに使えますが、数種類使うのに適さない素材があります。

銅製品

銅製品は重曹が付着したままだとサビが生じるようになります。重曹が残らないように水でしっかり洗い流せば問題はないので銅製品に使う際には水でしっかり洗い流す事は忘れないようにしましょう。

アルミ製品

アルミ製品は重曹で擦ると黒ずんでしまう可能性があります。

アルミは強酸性や強アルカリ性に弱いので、重曹がアルミ表面を腐食から守るために形成した酸化被膜を傷つけ剥がしてしまいアルミ素地が表面に出てしまいます。

表面に出たアルミ素地が化学反応を起こす事で黒く変色したように見えるのです(黒色化反応)。

アルミ製品には重曹は使わない方が賢明ですね。

真珠

重曹にはカルシウム分に影響を与え溶かす効果があります。

真珠の主成分は炭酸カルシウムなので、長時間重曹に触れる事で変色等の悪影響がでます。



重曹の摂取に注意が必要な人

重曹を料理に使ったり、重曹水をそのまま飲用している人は多いと思います。

ただし、重曹は別名”炭酸水素ナトリウム”とも呼ばれており「ナトリウム=塩分」が含まれている商品です。

塩分が含まれているという事は高血圧や腎臓病等、塩分制限がかかって人は注意が必要です。

それ以外の健康な人でも当然ながら塩分の過剰摂取は問題がありますので、1日に3g程度にしておきましょう。

重曹水が乾いたら白くなる

重曹水をスプレーしたり、布巾で拭いたりする時、時間が経つと白い粉のような汚れが点々と残る事があります。これは水分が蒸発して重曹が残っているから。

せっかくきれいにするつもりで重曹を使ったのに白残りしてしまっては本末転倒です。

この白残りを防ぐ方法ですが・・・

  1. 重曹を使った後はしっかりと水で流す事(二度拭きでもOK)
  2. 酢やクエン酸など酸性の成分で中和させる事

特に後者の酸性成分での中和は電化製品や家具等水で流せない場所で便利なのでおすすめです。

酢やクエン酸での中和方法
酢は2~3倍の水で、クエン酸は水約1カップに対して小さじ1杯を溶かします。
これらを重曹水を使ったところに吹き付けて拭きとればOKです。水拭きも必要ありません。

重曹の殺菌効果

重曹は掃除にもよく使われるので殺菌効果が高いと思っている人は多くないでしょうか。

私もずっとそう思っていましたが、実は重曹単体には殺菌効果と呼べるほどの力はありません。細菌やウイルスの除菌対策に重曹を活用しているという人は注意してくださいね。

ただし、重曹には制菌作用があるとされており、殺菌はできませんが細菌が環境下で増殖するのを抑えてくれるといわれています(これに関してもどれくらいの効果があるかは不明)。

ウイルスや細菌は目に見えないもの。除菌対策に重曹を使用するのはやめておいた方が賢明だと思います。

重曹の除湿効果

重曹は密封していない容器にいれておくと塩や砂糖のように固まってしまうので湿気を吸う効果が高いと勘違いしている人が多いです。

しかしながら、重曹には除湿効果(吸湿性)はありません。

消臭効果と除湿効果に期待して下駄箱やクローゼットに重曹をおいている人は注意してくださいね。

重曹の消火効果

重曹は二酸化炭素を発生させるため、古くから消火作用がある事は知られていました。

重曹におがくず等を混ぜたり、細長い筒状容器にいれて火災時に振り撒いたりといった使い方をしていたようです。

現在でも消化器の種類によっては重曹を使っているものもあるそう。

ただ、一般人が消化器代わりに使うようなものではありません。

私たちはタバコのくすぶり対策等、ごくごく小さな火に活用するくらいにとどめておいたほうがよいでしょう。